Multi players piano
前回はマルチプレクサ基板の解説を行ったので今回はマイコン基板について触れたいと思います。
前回:ピアノを共に弾こう!みんなで楽しむ新感覚ピアノ(マルチプレクサ基板)🎹 - robotoGAsensei’s diary
- 電気(キースイッチ、マルチプレクサ、 ESP32周辺 ) ← 今回
- メカ(バネ・ヒンジ構造)
- ソフト(PWM、ファミコン音源)
基板構成
全体を俯瞰するとこのようになっていて、基板構成は大きく3つに分かれます。
- キースイッチ基板
- マルチプレクサ基板
- マイコン基板
マイコン基板
マイコンは選択肢がたくさんありますが、今回は手元にあった ESP32-WROOM-32D を使っています。 ESP32は3.3Vで動作するので主電源5Vを3.3Vに降圧するDCDCが写真左側に写っています。
PWM変調された信号をRCフィルタで復調していて、その信号をNJM4580DDのボルテージフォロワで受けています。
ESP32は3.3V動作ですがNeopixelは5V動作なので、信号レベルを変換する必要があります。変換方法はいくつかありますが今回は手元にあったTC74HC132を使いました。各パーツの購入先はいつもお世話になっている秋月さんです。
それでは各部位の動作を見ていきましょう。オシロで3か所の波形を計測しました。期待通り動いているでしょうか?
アイドル状態
まずは何もキーボードを押していないアイドル状態です。 PWMは78kHzに設定しているので実測値と合致しています。 また、アイドル状態ではduty50%になるように設定しているので、こちらも期待通りに動いているようです。 期待通りでは無かったのがオペアンプの出力が1.27V付近でクリップしている点です。 このオペアンプは rail to rail では無い事にこの時点で初めて気付きました。
高電圧側
高電圧側はクリップすることなく期待通り動作しています。 低電圧側と同じ電圧幅でクリップすると仮定すると、3.73V(= 5 - 1.27)程度からクリップする可能性がありそうです。
低電圧側
1.27Vでクリップする事は分かっていましたが、0.74Vを下回ったあたりから出力が反転しています。 それっぽく聞こえていますが本来の波形は完全に崩れています。一刻も早く rail to rail に換装したいと思わせる波形でした。